人口動態は正確な未来予想
いろいろな情報は時として、その発信元の意図によって作為的に表現されます。それだけに将来に対する予想・予測はしっかりとその正確さを見極める必要があります(情報発信元にとっての都合の良い未来像かも知れませんからね)。しかし、人口動態だけは別です。人口の増減を把握している人口動態では20~30年先の将来予測が可能です。
2020年には女性の半分が50歳以上に
人口動態によれば2020年には女性の2人に1人が50歳以上になります。2023年には企業の人件費がピークを迎え、経営を苦しめます。2024年には全国民の3人に1人が65歳以上の「超・高齢者大国」になります。2026年には認知症患者が700万人規模になります。2033年には全国の住宅の3戸に1戸が空き家になります。と予測されています。
2025年には後継者不足が深刻に・・・
今回お伝えしたいのは、さらに経営を苦しめるような2025年の社会状況です。この年、地方都市だけではなく東京都でさえも人口減少へ向かいます。そして同年、6割以上の経営者が70歳を超えます。こちらは経済産業省の分析です。現在、中小127万社が後継者不在の状態にあり、ものづくりニッポンの優良技術・事業の伝承を急がないと日本の産業基盤は劣化していきます。危険な状況です。
黒字でも廃業?
また、東京商工リサーチの調べでは2016年の中小企業の休業・廃業は2万9583件で、約2万1千件だった07年からは大幅に増加。景気回復で企業倒産は年々減少しているものの、人口減・少子化の余波で「後継ぎがいない!」という理由による休廃業(黒字廃業)の流れが強まっています。ここが大問題です。
GDP 22兆円が水泡に?
この黒字廃業を放置すれば、25年までの累計で約650万人の雇用と約22兆円ものGDP(国内総生産)が失われる恐れがあると経産省では内部試算しています。反面、上手く世代交代した企業では利益率や売上高が増える傾向が強いため、なおさら黒字廃業は回避しなければいけません。もったいない話です。
外部から新しい風を登用
事業承継対策としてはM&A(合併・買収。国内資本、海外資本問わず)や、中期経営計画を牽引できる人材をよそから受け入れる「外部人材登用」等があります。
「もったいない」を解消できるリ・デザイン
事業の「リ・デザイン」も事業継承のための有効な対策、一手です。事業改善のための企画力・デザイン力・提案実行力をご提供できると確信しています。(終)
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