なぜ、中小企業は「求人票」を見直さないのか?

採用に困っている会社は多いです。

「応募が来ない」
「若い人が来ない」
「いい人がいない」
「大手には勝てない」
「ハローワークではもう難しい」

こうした声をたくさん聞きます。

確かに採用環境は簡単ではありません。人口は減り、働き方の価値観も変わり、求職者が会社を選ぶ目も厳しくなっています。しかし、一つ見落とされがちなものがあります。まったくと言っていいほど無視されているものが。

それが、求人票なのです。

多くの中小企業では、求人票が「採用の入口」として扱われていません。どちらかというと、ハローワークに提出するための書類。毎年、前回の内容を少し直して出すもの。募集条件を埋めるための事務作業。そんな扱いになっていることが少なくありません。(実際、そうだと聞いたことが何社でもあります。悪い意味での、年間の悪いルーティンワークになってい待っているケース)

求職者にとって求人票は、会社との最初の接点なのに、です。

まだ会社のことをよく知らない人が、「この会社に応募してみようか」「自分に合っている仕事だろうか」「ここで働く姿を想像できるか」を判断する材料です。

つまり求人票は、単なる書類ではありません。応募するかどうかを決める、最初の説明文です。

ここが弱ければ、応募は増えません。「求人票なんてフォーマットがあるから、変えようがない」と諦めていませんか。それは大いなる誤解です。

求人票は単なる募集条件表ではありません。応募するかどうかを決める、最初の会社説明資料です。

MRD通信
求人票は、求職者が最初に読む「会社からの説明文」です。
条件だけでなく、仕事の実態や入社後の不安に答えられているかが大切です

求人票でよく見かける言葉があるので、ベスト5を書き出しますね(当社調べ)。

  1. 「未経験者歓迎」
  2. 「アットホームな職場です」
  3. 「やりがいのある仕事です」
  4. 「丁寧に指導します」
  5. 「各種手当あり」

どれも悪い言葉ではありませんのですが、これだけでは伝わりません。求職者が知りたいのは、もっと具体的なことです。

「未経験者歓迎と書いてあるけれど、何をどこまで教えてもらえるのか」
「最初の一ヶ月はどんな仕事をするのか」
「一人前になるまで、どれくらいかかるのか」
「残業は実際にどれくらいあるのか」
「休日出勤はあるのか」
「職場は静かなのか、にぎやかなのか」
「どんな人が向いていて、どんな人には向いていないのか」

そして何より…「給料以外で、ここは他社と何が違うのか?」

求職者は、求人票をきれいな言葉で読んでいるわけではありません。自分の生活、自分の体力、自分の性格、自分の将来に照らし合わせて読んでいます。そこに答えがなければ、応募には進みません。

これもめちゃくちゃ経験があるので、書きますね。中小企業の中には、こう考える会社もあります。「も、あります」じゃないかもですね。こんな風におっしゃってくる会社さんは実に、非常に、多いです。

「うちは給与が高くない」
「年間休日も多くない」
「知名度もない」
「だから、求人票を直しても意味がない」

諦めたら、そこで試合終了ですよ。これは、安西先生じゃなくても、言います。というのも、条件そのものに弱さがあるなら、それは不利です。そこをごまかすことはできません。しかし、問題はそこだけではないからなのです。

実際には、条件が弱いだけでなく、その会社にある良さまで伝わっていない求人票が多くあります。

たとえば、面倒見のよい先輩がいる。社長との距離が近い。仕事の流れを一から覚えられる。お客様との関係が長い。地域で長く続いている。無理な拡大より、堅実に続けている。大きな会社では任されない範囲まで経験できる。ほかにも、いろいろ。探していないだけで、気づいていないだけで、第三者から見ると、特徴や魅力などは、なんぼでもあるのです。誇張ではなく。

こうしたことは、中小企業にとって大事な魅力なのですが、それが求人票に書かれていなければ、外からは見えません。見えないものは、ないものとして扱われます。これは非常にもったいないことです。そして、その「もったいない」の解消こそが、我々MRDがもっとも得意とすることなです。

「若い人がいない」
「最近の人は続かない」
「大手に流れてしまう」
「今はどこも人手不足だから仕方ない」

たしかに、そういう面はありますが、そうやって求人が来ない理由を、すべて外部環境のせいにしてしまうと、改善はできません。自社の求人票を見直さないままそう言っているとしたら、少し厳しい言い方になりますが、まだ打つ手を打ち切っていません。

求人票には、会社の採用姿勢が出ます。

仕事内容を丁寧に説明しているか。働き方を具体的に書いているか。不安になりそうな点に先回りして答えているか。よいことだけでなく、仕事の大変さも正直に伝えているか。誰に来てほしいのかがわかるか。

ここが曖昧なままでは、求職者も判断できません。求職者は、会社の中を見られません。見られるのは、求人票や採用ページ、写真、会社案内くらいです。だからこそ、求人票の言葉は大事です。

求人票を見直すというと、会社をよく見せる文章を書くことだと思われるかもしれません。それは間違った考えです。必要なのはそこではありません。大切なのは、正しく伝えることです。

仕事には、よい面もあれば大変な面もあります。現場仕事なら、体を動かすこともあります。繁忙期には残業が発生することもあります。覚えることが多い仕事もあります。最初から簡単にできるわけではない仕事もあります。それらを隠して応募を増やしたとしても、入社後にギャップが出ます。採用した人がすぐ辞めて行ってしまいます。

むしろ求人票では、こうしたことも含めて伝えたほうがよいのです。例えば…

「最初は覚えることが多い仕事です。ただし、入社後しばらくは先輩と一緒に動きながら、少しずつ仕事を覚えていきます」

「繁忙期には残業が発生します。月平均では○時間程度です」

「工場内での作業がありますが、安全教育を行い、作業手順を確認しながら進めます」

このように書くことで、求職者は安心して判断できます。求人票は、会社を飾るためのものではありません。
応募前の不安を減らし、入社後のギャップを小さくするためのものです。

採用ページを作る。
写真を撮る。
会社説明会を行う。
SNSを使う。
求人広告を出す。

どれも大切です。でも、その前に求人票が弱ければ、せっかくの採用活動も途中で止まってしまいます。

求人票には、会社の仕事の説明、働く条件、教育体制、職場の雰囲気、求める人物像が集約されます。ここを整理することは、単なる文章修正ではありません。自社の採用を見直す作業そのものです。

誰に来てほしいのか。どんな仕事を任せるのか。どこまで教えるのか。何を魅力として伝えるのか。どんな不安に答えるべきなのか。これらを整理しないまま、「応募が来ない」と言っていても、状況はなかなか変わりません。

「求人票」には、あり/なし を選んだり、番号に丸を付けるだけではなく、自由記入できる欄がいくつもあります。そこが勝負の分かれ目です。例えば ①職種の欄 ②仕事内容の欄 ③固定残業代の欄 ④休日等の欄 ⑤補足事項の欄 ⑥特記事項の欄 などで他社と差をつける事ができます。

もし採用に困っているなら、まず自社の求人票を、求職者の立場で読み直してみることです。

この仕事の一日が想像できるか。
未経験でも入社後の流れがわかるか。
給与や休日、残業の情報が具体的か。
会社の雰囲気が伝わるか。
不安に感じそうな点に答えているか。
どんな人に向いている仕事なのかがわかるか。

もし答えが曖昧なら、求人票にはまだ改善の余地があります。

中小企業の採用は、知名度や条件だけで決まるわけではありません。もちろん、条件の見直しが必要な場合もあります。そこから逃げてはいけません。

しかし同時に、今ある仕事の価値を、きちんと言葉にすることも必要です。求人票は、求職者に向けた最初のメッセージです。

その最初のメッセージが曖昧なままでは、会社の魅力は届きません。採用に困っている会社ほど、まず求人票を見直すべきです。

「応募が来ない」と感じている場合、求人票や採用ページのどこで不安が残っているのかを一度、外から確認してみることも有効です。

採用ページ・求人票の「伝わらない理由」を無料で確認します

求人を出しているのに応募が少ない。採用ページはあるのに、反応が弱い。
その原因は、デザイン以前に「求職者が知りたいことが書かれていない」ことかもしれません。
現在の求人票・採用ページ・会社案内の内容を見ながら、どこで伝わりにくくなっているかを整理します。

現在の求人票・採用ページ・会社ホームページのURLをお送りいただければ、求職者目線で気になる点を簡単にお返しします。